人気ブログランキング | 話題のタグを見る

宴の後は・・・夏の終わり




お前の心はけざやかな景色のようだ、そこに
見なれぬ仮面して仮装舞踏のかえるさを、
歌いさざめいて人ら行くが
彼らの心とてさして陽気ではないらしい。

誇らしい恋の歌、思いのままの世のなかを、
鼻歌にうたってはいるが、
どうやら彼らとて自分たちを幸福と思ってはいないらしい
おりしも彼らの歌声は月の光に溶け、消える、

枝の小鳥をゆめへといざない、
大理石の水盤に姿よく立ち上がる
噴水の滴の露を歓びの極みに悶え泣きさせる
かなしくも身にしみる月の光に溶け、消える。














ポール・ヴェルレーヌ月の光ー翻訳堀口大學

名前
URL
削除用パスワード
by ma-kom | 2008-09-13 00:00 | 勝手気ままに | Trackback | Comments(0)