2013年 11月 06日
今月の国立劇場ー通し狂言 伊賀越道中双六
何時までも見られるかどうかわからないので行って来ました。
剣豪・荒木又右衛門が義弟の助太刀をした「伊賀上野の敵討」は日本三大敵討の一つで、
その代表作が『伊賀越道中双六』です。敵討に至る過程を道中双六に見立てた趣向で人間ドラマが展開します。
三幕目の「沼津」は単独でも度々上演される屈指の名場面。今回のように通し狂言の中の一場面として上演することで、
十兵衛と平作・お米ー親子兄妹の悲しい対面の物語が更なる感動を呼びます。
80歳過ぎの藤十郎さんが28歳の役をおやりになっている、これぞ歌舞伎の世界(笑)
そのお父さん役に長男の翫 雀さん、妹役にやはり二男の扇 雀さん。
まあ、ここまでは許せますね。
しかし、しかしこの扇雀さんと夫婦同然の和田志津馬役(義理の弟)に扇雀さんの息子さん、つまり藤十郎さんの孫にあたる中村虎之介くんが演じています。
流石に2人並ぶ場面は有りませんでしたが、若すぎてちょっと可笑しい
虎之介くんは若くて可愛いのですが吉原に入り浸る役にはちょっとね、そこまでの色気は無いですよね。
まあ、今回は三世代共演と言う事で他に役が無かったんでしょうが、違和感ありすぎ・・・・・。
でも、可愛い顔をしているので今後は楽しみな役者さんであることは間違いないでしょう。精進して頑張ってほしいものです。
三幕目の「沼津」は単独でも上演されていますが勘三郎さんが演じた芝居を観た記憶があります。
アドリブを効かせたサービス満点の舞台をまたまた思い出してしまいました。